【本記事は、クラウドファンディング「新ケータイ INFOBAR xv を応援して、名前を刻もう。」ご支援者向けに2018年9月15日に先行配信されたものです。】
さて、本日は開発レポート②として「かたちにすること」をお届けいたします。INFOBAR xvのかたちがどう生まれたのか、その秘密をほんの少しですがお見せしたいと思います。
この写真は、2017年11月16日に、深澤直人さんと京セラのエンジニアの方々とのミーティングの際に撮影したものです。左上は深澤さんから最初に提示いただいたケミカルウッド(人工木材)の簡易モックアップです。INFOBAR xvのかたちは、ここからスタートしました。表側と裏側は、巨大な球体の一部を切り取ったような滑らかな曲面。その曲面とフラットな側面がシャープな角で接しています。初代INFOBARの直線的なかたちとINFOBAR 2の曲線的なかたちが融合したようなかたちですね。
真ん中のカラープリント(レンダリング)は、簡易モックアップをベースに、2.4インチQVGA液晶ディスプレイを搭載する前提で描かれたもの。タイルキーの面積がディスプレイの面積よりも大きく取られていますね。
レンダリングの上に乗っている灰色の物体は、レンダリングを元に作られた形状確認用のモックアップです。
この日一番のテーマは、2.4インチディスプレイで進めるか、それともなんとか調達できそうな3.1インチWVGAを選択するか。。。INFOBARらしいサイズを維持しながら、特に高さ138mmは死守しながら、3.1インチを収めることができるのかという難題に頭を抱えていたのでした。この写真に写っていないところで、みんな頭から煙が出ていました(笑)
写真左上をご覧ください。矢印のついた図面がありますね。2.4インチを3.1インチにすると、特に長手方向に大きなインパクトがあり、キーエリアがあまりにも狭まってしまう。。。INFOBARらしいタイルキーが成立しそうに全くない!どうしましょう?という図面です(汗)
そして、悩みに悩み抜いた後、3.1インチを搭載することを決断し、3.1インチ前提で製作したコンセプトモックアップがこちらです。
当然、できる限りキーエリアの面積は確保したいですし、キーが小さくなってしまうとINFOBARらしさも損なわれてしまいます。このコンセプトモックアップは、この時点で得られていた3.1インチディスプレイのサイズを参照しながらも、理想的なキーエリアとディスプレイのバランスでデザインされています。このコンセプトモックを目指して、エンジニアとデザイナーの美しい格闘が始まります。数々の困難を乗り越えて出来上がったのが、みなさんにご覧いただいている現在のデザインなのです。どうしたら3.1インチディスプレイのエリアを極力狭く、キーエリアを広く取り、INFOBARらしさを維持できるのか。。。。INFOBAR xvの最終的なデザインとこのコンセプトモックのディテールを比較すると、キーエリアの面積やキーにプリントされている数字などのレイアウトなどが異なっているのですが、わかりますか?
さて、最後にもうひとつおまけです。先日の実機公開の際に、併せて公開された卓上ホルダのかたちを検討している時の画像を1枚。
開発メンバーは、この卓上ホルダのことを「象さん」と呼んでいました。見た感じが、象さんみたいでしょ(笑)
こちらが卓上ホルダの最終的なデザインです。デザインはもちろん深澤直人さん。別売でなくINFOBAR xvにもれなく同梱されます!充電時には、こんな風に置き時計にすることもできます。縦に回転すれば時計もちゃんと縦になります。INFOBAR xvにはワイドFM対応FMラジオチューナーが付いていますので、置き時計の状態でラジオを流しておくこともできるんです。
そして、これ!SIMカードやSDカードを取り出す時に使うSIM取り出しピンをINFOBARのかたちにしてしまいました!ちゃんとINFOBARロゴがレーザー刻印で入っています。
以上、INFOBAR xv 開発レポート第二回は、「かたちにすること」と題して、INFOBAR xvのかたちが出来るまでの過程をご報告させていただきました。au Design project公式twitter @adp_auもフォローしていただけると嬉しいです。それではまた。
au Design project INFOBARチーム