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「ひらめきをくれたのは、
“可愛いだけじゃない”3色のピンク」
—神宮エミのカラフルなバルーンバスルーム

「人の感情を揺さぶりたい」バルーンアートをはじめた原点

——神宮さんは、バルーンを使った空間デザインやパフォーマンスなどを行なうバルーンアーティストとして活動されていますが、バルーンアートをはじめたきっかけを教えていただけないでしょうか。

神宮:バルーンアートをはじめるまでは、児童演劇の役者をしていました。中学生のときに学園祭で演劇があり、私のお芝居を見て泣いてくれた同級生がいて、「人の感情を揺さぶるのって面白い」と思ったのです。
とはいえ、役者をやっていても、演劇で子供たちを笑顔にするのは大変なことでした。そんなときにはじめたバルーンアートのアルバイトで、子供たちにバルーンを渡したら一瞬で笑顔になって。「バルーンって魔法みたい」って思ったことがきっかけです。

——そこからバルーンアートの道へ。

神宮:役者としての限界を感じ、バルーンアート一本でやっていこうと考えていた頃でした。バルーンアートについて調べるなかでバルーンドレスという存在を知り、最初は見よう見まねで作っていたのですが、その後のバルーンの大会での優勝が、バルーンアートの道へ踏み出すことに大きく背中を押してくれました。

——普段作品をつくる時は、どんなところから発想を得ているのでしょうか。

神宮:町の雰囲気から連想して、例えばニューヨークだったらネオンのイメージ、ロンドンならレンガに溶け込むようになど、カラーからイメージを膨らませます。他に、ウィンドウのディスプレイなども参考にすることも。この空間をバルーンで作ったらどうなるんだろうと日頃から考えることが好きで、その空間の色の組み合わせから発想を得ることも多いですね。

自分の発想にはない色の組み合わせだからこそ、新しい世界が生まれた

——INFOBARとの出会いはいつですか?

神宮:高校生の頃にはじめてケータイを持ちましたが、そのときはみんなと同じ二つ折りタイプのケータイを使っていました。そこで個性的な子たちが持っていたINFOBARにずっと憧れていたのですが、今回、INFOBAR xvの発表があったときに、あのカラーを使ったらどんな作品が生まれるのだろうと思いました。

――そこからどんどんイメージが膨らんでいったわけですね。

神宮:私は作品づくりをするとき、まず色から決めていきます。どんな色を組み合わせたいか、それはどんな形に落とし込めば魅力的に見せられるか……。INFOBARも色の組み合わせがとても特徴的なケータイなので、今回もそこからイメージを膨らませていきました。四角いボタンの組み合わせも、なんかお風呂のタイルっぽくて。

——チェリーベリーの配色は、どんな印象でしたか?

神宮:「自分では選ばない色の組み合わせだな」というのが第一印象です。でも、この色の組み合わせを見てから、どんどん作品づくりのイメージが湧いてきました。今回つくったバスタブも、私の中にあるイメージでつくっていったら、ビビッドとか、パステルカラーとか、もっと女の子らしいかわいいピンクにしていたかもしれない。でも、チェリーベリーの組み合わせは、濃い赤紫が入ることで落ち着きがあって、可愛いイメージだけではない。
この配色に出会うことで、表現の幅が広がったし、新しい世界が生まれたと思っています。

——色を再現するときに苦労した点は?

神宮:単色のバルーンだと色味が出ないので、2色を重ねることで再現しているのですが、パソコンの画面と実物とではやっぱり色の質感や存在が違っていて。何度も試作を繰り返して完成しました。

——何か設計図などはあるのでしょうか。

神宮:「こんな形にしたい」という頭の整理をするために、かんたんなラフを描くことはあるのですが、設計図などはまったくありません。設計図を作ったとしても忠実にはいかないし、忠実にしようともしていない。「こういう形にしてみたい」、「こういう色を足してみたい」と、その場でのフィーリングを大切にしているので。
今回も、INFOBARと同じ色の配置にしようと思ったら、同じ配置にできないところが出てきたので、ランダムにつくっています。でも、1カ所だけはまるっきり配色を一緒にしているところがあるので、ぜひ探してみてください。

感性に働きかけるようなカラーリングにワクワクする

——INFOBARは、神宮さんにとってどんな印象でしたか?

神宮:「見つけやすい子」かな。日常生活の中にはない配色なので、制作中も部屋の中ですぐに見つかりました。自分でもチェリーベリーを持ちたくなりましたが、ニシキゴイも捨てがたいですね……。
私も「人を楽しませたい」「笑顔にさせたい」という思いがベースにありますが、INFOBARにもそんなマインドが共通しているような気がします。
ケータイって毎日持ち歩くものなので、楽しくなるほうがいい。個性的なカラーが、持つ人の感性に働きかけていくのかなと考えたら、すごくワクワクしますね。

emi

バルーンアーティスト

神宮 エミ

1985年札幌生まれ。2012年役者を目指している中で、バルーンをつかったアルバイトに出会い、バルーンの一瞬で、人を笑顔にするパワーに魅了され、バルーンの道へ。2014年から大会にも出場し始め、今まで国内外で、数多くの賞を受賞。2018年1月にはラスベガスで行われたバルーンの全米大会ドレス部門で優勝。NYでの個展開催やファッションウィーク(NY・ロンドン・ミラノ・パリ)を巡る世界ツアーなど、海外でも自身の作品を発表している。色にこだわって製作をしていることが特徴で、バルーンのもともとある色ではなく、様々な方法で色を作り出して、バルーンの作品を制作している。

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